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2021.08.30

離島とコロナ

前回から少し間が空いての投稿となります。
実は今年の2月に久米島から沖縄本島へと自宅の引っ越しをいたしました。
事業は久米島で続けようかと思っていましたが、そのメリットがいまいちわからなくなってしまい、3月に事業所も本島への移動となりました。
ちょうど自宅引っ越しから半年が経ちましたので、その振り返りを。

 

離島から離れる(頭痛が痛い的な文章に見えますね笑)ことを考えたきっかけとしては、やはりこのコロナ禍となります。
最初は2020年5月頃、久米島では沖縄本島への移動も自粛を求められた時期に感じた不便からでした。
きっかけは些細なことです。
それまで使っていたThundarboltとUSBの変換アダプタがうまく認識されなくなり。
島中のお店を回ったのですが、残念ながら使えるものは販売されておりませんでした。
Amazonで代わりとなるコネクタを注文したのですが、その頃は巣ごもりが始まった頃で宅配にかなりの混乱と遅延がでており。
注文から到着まで2週間弱かかり、その間の業務が滞ることとなりました。
少し自粛ムードも収まり沖縄本島に出た6月頃でしょうか、島中を探しても見つからずAmazonで注文して半月近く待って届いた商品がちょっとした規模のスーパーなどで簡単に手に入ることに愕然としました。
そこで最初に、離島で生活を続ける限界を感じることになりました。

 

次のきっかけとしては久米島では貴重な癒しと娯楽のスペースだった「バーデハウス久米島」の閉館です。
うちの家族は週に2・3回訪れ、畳石の美しいビーチと一緒に楽しませていただいてました。
子供がまだ2歳だったこともあり、遠浅で砂地の安心して遊べる海をセットで楽しめるスパ・温浴施設は本当にありがたい存在でした。
併設していた食堂が店じまいし、あれ?と思っている間に本体の施設も閉館。
コロナで島外に出ることがままならない状況で、それまでかなり頼っていた施設がなくなるというのは本当に困りものでした。
それが2020年10月のこと。
先が見えず不便を感じる生活を続けるなら、少し便利な場所に引っ越しても良いのではと具体的に思い始めたのがそのタイミングとなりました。

 

それから年末までに引っ越し先を決めて、2月末に自宅を移すことにいたしました。
その頃はまだ、今ほど深刻な事態になるとは思っていなかったこの感染症ですが、もしそれよりも引っ越しのタイミングが遅れていたらこんなにスムーズには移動できていなかったかも知れません。
それが良かったのか、悪かったのかはまだ判断が難しいところです。

 

久米島町は島民皆さん、そして何より行政皆さんの努力により、ワクチン接種率は他の地域よりもはるかに高く、空港でのPCR検査も充実、感染者数もかなり抑えられています。
その反面、沖縄本島はワクチン接種も遅れ、感染者数はどんどん増加、感染率は世界的にみてもワーストの地域となりました。

私はちょっとしたコネクタが手に入らないということで不便を感じたのをきっかけに、島を出ることを考え始めました。
普段でしたら島で見つからなくても本島に出ればすぐに買えるものだったのですが、そのいつもできている移動がままならない状況になっていました。
また、閉じられた空間である離島は安全を守りやすいという反面、今回のようなパンデミックが起きれば島から逃げようがなく、島内で感染者が出れば地域医療はすぐに限界を迎えます。
そういった危険性が高いということを実感した時期にもなりました。
これから移住を考えられる方には、離島暮らしの良い面や難しい面も参考にしていただければと思います。